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糖質制限に関していろいろな書籍を読んできましたが、「本当は怖い糖質制限」は酷かった。本当に酷かった。こんな本を書いて読者からお金を巻き上げているのは、医師としてどうなのよ?と本気で思います。
糖質制限を批判するのは糖尿病専門医ばかりなのか?に書いた通り、糖質制限への批判の中心は糖尿病学会です。そしてこの著者もその関係者。
開いた口が塞がらないとはまさにこのことで、書いてある内容のレベルが低すぎて笑えてくるほどです。また、文章の書き方、主張の論理展開も幼稚で、専門知識のない人にわかりやすく説明する姿勢も皆無です。この本を買おうか迷っている人がいるとしたら、辞めておきましょう。私のように時間と金を無駄にするだけです。
「本当に怖い糖質制限」はNaverまとめレベルのクソ本
糖質制限は危険です。この主張をするために都合のいい実験結果を並び立てているだけの本です。もう、海外の色んな実験結果を引用していますが、突っ込みどころ満載です。自分は一切実験を行わず、糖質制限もやっていません。
ちなみに私は実際に糖質制限を4ヶ月経験し、その危険性も効果も体感しています。極端な方法や安易な糖質制限は反対、でも特定の問題を解決するための一時的な手段としての糖質制限は有用であるという認識でいます。誰にとっても糖質制限は素晴らしい!というのではなく、限定的な条件に合致する人のみ有用性がある手段というスタンスです。
つまり、糖質制限絶対賛成派でも、絶対反対派でもありません。私は糖質制限を否定する人の気持ちもわかるし、賛成する人の意見もわかる、いわば中立的な立場です。そんな私でもこの本は呆れ返るほど低レベルです。
ネット上にある情報をまとめただけのNAVERまとめとほとんど同レベル、いやまとめ記事の方がわかりやすく有益かもしれません。そんなレベルの本です。
著者の主張は矛盾だらけで根拠が薄すぎる
著者の主張によると、糖質制限を長期間を行うと死亡リスクを高めるとあります。また、糖質制限の危険性を訴える理由には以下の根拠を挙げています。
- 糖質制限は様々な病気リスクを高める
- 長期的な糖質制限のダイエット効果は他のダイエット手法を変わらない
- 糖質制限を行うための明確なガイドラインがない
- 糖質制限の明確な有用性を示す科学的な根拠(=エビデンス)がない
ここで注目すべきは、糖質制限のガイドラインがないというポイント。ガイドラインがないというのは、糖質制限を行うために定義された正しい方法がないと言い換えられ、結局のところ糖質制限の有用性を訴える実験は手法がバラバラであるということ。そしてそんな方法で行った実験結果も有用性を主張するには科学的根拠が無いとしています。
本文中、著者はとにかく科学的根拠(=エビデンス)を重視しています。科学で証明されていないものは一切信じないというタイプでしょう。でも、その科学的根拠の有無は自分の主張を全否定してしまっています。
糖質制限のガイドラインがなく手法がバラバラであることは、有用性の根拠にならないのはわかります。しかし、危険性の根拠にもなりません。つまり、手法がバラバラなのであれば実験結果がなんの根拠も示さない、いわば無意味なものです。著者は壮大なブーメランを受けているのですがその点については一切説明がありません。
全体を通して見受けられるのは、糖質制限の危険性とリスクを示す実験結果は安易に信じこみ、有用性については問答無用で全否定です。こんなのが科学的根拠を訴える人間のやることでしょうか?公平性に欠く主張のオンパレードで、もはや笑えるレベルです。