映画・バンクーバーの朝日の原作の感想・あらすじとネタバレも少々

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朝日の劇的な優勝

マウント・プレザント対朝日。勝敗で並ぶ2チームのシーズン最終戦は勝ったほうが優勝という大一番、優勝決定戦。手に汗握る攻防、逆転に次ぐ逆転に球場に詰めかけた大勢の観客と共にラジオに釘付けになる人々。

9回裏、1点ビハインドを逆転しサヨナラ勝ちで朝日は勝利を収めた。優勝。彼らを取り巻く環境が一変し、これで全てがハッピーエンド。に、なるはずだった。

 

真珠湾攻撃による日本人排斥措置

日本軍が真珠湾攻撃でアメリカを攻撃。日米は戦争敵国になり、アメリカと友好国だったカナダでは日本人排斥の動きが急速に動き始めていた。パウエル街に住む日本人たちは敵国の人間として、強制収容所へぶち込まれた。

自らの運命を呪いつつも、強制収容所では畑を耕し、学校を作った。そして決して広くはない広場で、レジーは以前と同じように野球を楽しんでいた。

 

時は2002年、朝日が野球界の殿堂入り

満員の球場。孫を持つ年齢になり年老いたレジーは朝日の頭文字、Aという文字が入った帽子をかぶり、一歩一歩ゆっくりを歩を進め、感慨に浸りながら歓声を浴びる。みんな聞いてるか。

みんな見てるか、俺たち、ついにカナダの野球界で殿堂入りしたんだぞ

 

実話と元にしたバンクーバーの朝日

ここまで紹介してきたあらすじは「映画・バンクーバーの朝日」の公式ノベライズ本の内容です。ただ、この話にはモデルになった人々がおり、その人達の実際の話を基に構成されています。公式ノベライズ本によると、このような記述がありました。

この物語は、映画「バンクーバーの朝日」とそのバックグラウンドにある史実を基に作られました。文中のいくつかの団体・個人・地名・事件は歴史上に実在する、もしくは実際に起こった出来事ですが、年号設定、チーム選手名等々はすべてフィクションです。また、現代においては不適切ともされる表現・用語がありますが、作品の舞台となってる当時の時代背景を鑑み、そのまま掲載させていただきます。

バンクーバーの朝日(マガジンハウス文庫) P307より引用

このバンクーバー朝日に関するエピソードは漫画化もされ、「日本人の誇り★奇跡の日系野球チーム」としてフジテレビの「奇跡体験!アンビリバボー」でも特集が組まれました。日本野球界の片隅で確かに存在した話なのです。

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