マタハラは当たり前で仕方ない、甘えの声…最高裁判決への反論も

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マタハラはもちろん論外だが、同情の余地もある

もちろん、あまりにも度を越したマタハラは社会的に認められるものではありません。マタハラ関連のニュースや記事を読みあさっていると、妊娠が発覚し上司に報告をしても職場の激務から逃れられず数回の流産を経験、今後も妊娠をすれば職場復帰は諦めるようにとの卑劣な通達が行われたケースや今回の裁判のような不当な降格、人事的な処分が行われたケース、許しがたいマタハラの事例が多く見当たります。

関連記事:セクハラより多い“マタハラ” 職場の妊婦への無理解が流産招き少子化解消を阻む

 

これはマタハラ?私の周りにもこんなケースが…

私の知り合いが勤務する会社ではこのような微妙なケースも有りました。全国に店舗を出す、とある有名チェーン店に勤務する女性は全国転勤が前提の総合職として勤務。同じ会社の男性と結婚し、妊娠。夫である男性もその地域の店舗で働いており、妊娠がわかってからは育児休暇を取る予定でした。

しかし、育児休暇に入る前に、その女性は全く別の地域へ(東京から大阪ぐらいの移動レベル)転勤が人事異動として発令されてしまい、仕方なく退職となりました。会社側からの「もうやめて欲しい」という意思表示に近いのですが、タイミングはどうあれ、その女性は当時全国転勤が前提の総合職だったというのが難しいポイントです。ただ、このようなケースも今思うと一種のマタハラと捉えられなくもない…かな?

妊娠が理由ではない、全国転勤ありの総合職である以上転勤は不当ではないという言い訳があるので、このケースで裁判を起こしてもおそらく劣勢でしょう。ただ、自分がその立場であれば「他にやり方がなかったのかな、なんかすっきりしないな」ってのが本音でしょうか…。

 

赤ちゃんと母親

女性の社会の影の部分:会社側が困惑してしまう妊娠

こちらも私の知り合いから聞いた話。新入社員として大企業に入社したとある女性。数ヶ月の研修の後、1年目秋からの本配属の予定でしたが研修中になんと妊娠が発覚し、研修後の本配属の部署に一度も顔を見せること無く産休・育児休暇に入ってしまったケース。1年目で会社を離れてしまうのは本人にとっても会社にとっても大きな痛手となってしまいました。

また、別のケースでは1年目の現場研修(OJT=オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を経て2年目からやっと担当の仕事が出来た頃に妊娠、そして自主退職。このケースは自主退職であったためにマタハラと無関係ですが、実際にこの様なことがあり会社側も困惑を通り越し、決して安くない予算を割いてせっかく採用した人事部、そして指導にあたった現場からの怒りを買ったと聞いたことがあります。

また、別のケースでは中途採用で入社したものの入社から三ヶ月後に妊娠を理由に自主退職した話もありました。極端ではあるものの、このようなケースでは会社側にも同情の余地があります。私の周囲だけでもこれだけあるのですから、きっと世間的にもこのようなケースは案外多いのではないかと思います。

 

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