借金に借金が重なってどうにもこうにもならない人というのは、何も日本だけでなく世界中にいます。そして、そういった借金地獄に苦しめられてきた人は、現代に生きる人々だけでなくずっとずっと昔の古代人でも同じでした。
昔の人の知恵といっても江戸時代なんかではなく、それよりも数千年も前の古代に生きた人々の知恵です。今の中東地域にバビロンという古代都市があって、そこは繁栄と富の街でした。
そのような街で無計画な借金を重ねて没落してしまったある男が、借金を返して財産を形成するまでの過程を記した記録が残っており、その内容は現代にも通じる普遍的なものです。
それを発見した1900年代初頭のイングランドに住む研究者がそれを実践したところ、着実に借金を返済し、健全な財務状況へと実際に変貌させた、借金を速く確実に返す方法とコツを紹介します。
古代バビロンの街で記録された1日でも早く本気で借金を返すコツと方法
バビロンという古代都市とそこで借金地獄を苦しんだ人の背景はともかく、さっさと借金を返す方法とコツを紹介します。
- 全ての負債、借金をリスト化する
- 彼らに直に会いに行き、現在の方法では借金を返せないことを説明する
- 現金収入の10分の1は自分の為に貯金しておく
- 現金収入の10分の7で生活する
- 現金収入の10分の2を債務者に公平に分配する
- 借金を併催している間、残りの借金を返済しないよう契約する
今とは事情が違うところも、正直あると思います。
今の日本の場合だと、返済額を公平に分配するよりは、利率が特に高いものを優先的に返済したり、あるいは全体のパーセンテージから逆算して返済する(500万の借金額に10万より、30万の借金額に10万の返済を優先するなど)方法が適切かもしれない。
しかし、いずれにせよすべての借金をリスト化して、今のままでは借金返済が難しいことを直に遭って説明し、今後の返済計画をもとに確実に返済していく意思があることを伝え、長い年月がかかろうともそれを愚直に実行していくというのは、現代でも古代でも同じことです。
今あなたが抱えている借金先が消費者金融なのか、サラ金なのか、友人なのか家族なのかはわかりませんが、とにかく直にあって今の状況を説明し、これからしっかりと返していく意思があることを返済計画で証明し、それを実行することです。
バビロンの富豪というお金の古典であり名著で扱われるこのお話
実はこの話、「バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか」という、1920年代に発売されたお金の古典で扱われている話です。
この本には繁栄の象徴だった古代都市バビロンに生きる人々が身につけたお金に関する知恵を事細かに解説し、それが現代でも普遍的な考えであることを示唆してくれる名著です。
借金返済に関する記録は、当時神が発明されていなかった時代に「粘土板」というものに文字を刻んで記録したものが発掘されています。それを解読したところ、借金リストから返済記録まで5枚にわたる粘土板で事細かに記録されていました。
借金に苦しんでいた人は、何も今の日本だけでなく、遠い遠い昔の中東にあった古代都市に住んでいたとある男性も同じだったんですね。彼は自由の身から奴隷の身になり没落しましたが、最後には自由の身を取り戻し、財産を形成するまでに至りました。
借金によって人間の尊厳を失ってはいけない
奴隷の身になれはてたある男も、心までは奴隷になりたくないと常に心の尊厳だけは持ち続けました。他人からの信頼、経験、財産、家族…。借金で失ったものは多くても、成功したい、借金を何が何でも返すのだという強い意志こそが彼を突き動かしたのは言うまでもありません。
その強い意志は、自分という人間の尊厳までをも借金で失いたくはない、必ず取り戻すという一種のプライドだったのかもしれません。
表面的なノウハウやテクニックは専門家の方が詳しいでしょう。でも、借金を返すまでの過程と、その根底にある大事な部分というのは古今東西変わらないのかもしれません。
お金のことで悩み苦しんでおられるのなら、是非この本を手に取ってみてください。