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私は実際に糖質制限を行い、また専門の書籍を何冊も読んで糖質制限を勉強してきましたが、毎回思うことがあります。それは、糖質制限の提唱者は考え方が極端すぎるのではないか?と。
糖質制限こそ最強の健康維持法、糖質制限さえしていれば病気にかかることもなく、いいことずくめ!糖質制限最高!という盲目的ともいえるほどの絶賛の嵐です。実際に糖質制限をやっているとそれほどいいことづくめばかりではない、というのが私の考えです。
糖質制限の効果を現実とは違うことをさらっと書いている
炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学 (光文社新書) は糖質制限について書かれた良書ですが、中身は参考になる部分もあれば、否定したくなる部分もあります。主に私が思う、特に声を大にして言いたい、現実とは違うと思うポイントは以下のようなものです。
- 糖質制限をすると空腹感を感じない → そんなはずない
- 糖質制限をすると1日2食で十分 → 3食ご馳走でも足りない
- タンパク質中心だと腹持ちがいい → すぐに消化する
- 体力とスタミナがつく → 著しいほどの体力が低下した
もちろん、人によってはこのような感覚を得られるのかもしれません。それは否定しませんが、私は少なくともこれらの状態にはほど遠く、糖質制限をすると誰でも必ずこのようになるということを否定しています。
炭水化物をはじめ、糖質を制限しすぎると体力の低下を招くと感じています。ある程度運動を取り入れながらでないと、糖質制限だけで体力アップという都合のいいことにはなりません。
年代の違いやライフスタイルによる効果は不透明
また、糖質制限成功者の体験談の多くが中高年~年配の方が大半で、20代や30代の働き盛りの人、あるいは10代の青少年における糖質制限の効果の是非は今でもはっきりしません。糖質過多な食生活を是正して、ほかの栄養素を取り入れることは賛成ですが、過度な糖質制限が万人にとって正解かどうかはやはりわからないのです。
1日2食、空腹感を感じないというのはよく食べる若い世代にとっては現実離れした幻想です。体をしっかり動かす日中の過ごし方をしているのに、1日2食で十分!なんて普通に考えてありえませんし、肉体労働者がそれを行うと確実に倒れます。実際に私が経験したようなエネルギー不足、バッテリー切れの症状です。
糖質制限を行うべき理由があればともかく、そうでない場合は過度な糖質制限は避けましょう。糖質が多すぎる場合は一切取らないのではなくて、糖質を減らしてほかの栄養素を意識駅に増やすぐらいの感覚で十分だからです。
優秀な医師もいれば無能な医師もいる
信じたくありませんが、これは紛れもない事実です。糖質制限を提唱する医師全員が無能だ!と言いたいわけではなく、明らかに事実とは違うことを人前でしゃべっている人もいるでしょうし、過去に靴げされた学説をいまだ信じ込む人もいるでしょう。
つまり、医師のいうことが絶対正しいわけではないということも考慮すべきです。医者が言っているから正解、というのは少し単純すぎます。ただ、糖質制限への批判は糖尿病学会の利権が絡む世界のことでもあるので、一般人にとっては何を信じたらいいかわからないかもしれません。
結局最後は自分で効果を実感しつつ調整し、バランスの良い食事と適度な運動を心がけることが一番です。
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