大河ドラマ花燃ゆ・第19話「女たち、手を組む」のあらすじとネタバレです。前回の第18話「龍馬!登場」の続き、放送日は5月10日。
目次
大河ドラマ花燃ゆ・第19話「女たち、手を組む」のあらすじネタバレ
第19話は幕末の尊王攘夷運動に見を投じていく男たちを支える女の話。萩に残された妻、母、妹…。お国のためと行って日々の暮らしを捨てて、京へ行こうとする男たちと、それに振り回される女達の話。
若干ドラマドラマした感じはあるものの、実際のこの時代の女性たちは男たちに振り回されていたのも事実でしょう。いくら武家社会で名誉や死や戦での手柄などは語らいでいても、心中穏やかでいたはずがないでしょう。女性を主人公にしたということは、やはりこういう部分にフォーカスする回も必要でしょう。
高杉晋作、妻を残して上海へゆく
高杉晋作の嫁、雅。高杉は藩から幕府のお供で上海視察の命が下った。まだ17歳の嫁を一人残して異国へ行くのは忍びないと、文に友人になってやってくれと頼むが、雅は裕福な家柄の子で性格は以前の高杉そのもの。女同士の付き合いなど退屈ときっぱり文に言い放ってその場を離れてしまった。
高杉に言いくるめられて松下村塾へやってきてからも、ブツブツと他人の心情を逆なでするような一言がどんどん出てくては周囲をいらだたせる。しかし、夫、晋作の異国行きの事情を知らされた雅は表情を曇らせる。
塾生、京へ行く
長井雅楽の唱える航海遠略策は幕府に恭順を示し、塾生たちが憎む徳川幕府と足並みを揃えるという基本路線。藩は重役たちを京へ送ることを聞きつけた塾生たちは、自分たちも京へ行って朝廷へ攘夷決行を働きかけようとしていた。
幕府にすり寄ろうとする長州藩の方針を転換させる。それが出来ぬのなら藩を捨てる覚悟で行く。しかし、実際の所はそれぞれに家があり、家族がいる。働き手である自分たちが京へ行くことになれば、家族がどうなるかもわからない。ただでさえ、罪人の塾と陰口をたたかれる松下村塾の塾生たちは厳しい生活を強いられていた。そんな中で京へ共に行ってくれる仲間を久坂は募り始めた。
事をなすには金がかかるんじゃ!
京都行きを亀太郎に誘ったが、今後の塾生の為を思って貯めたなけなしの金を渡された。藩からは足代程度の金しか出ず、なにかと入用の京ではとにかく金が足らない。事情を聞いた文は家族が食べていくだけでも金がかかると不平を言い、どの家族も毎日を食べていくだけで必死の中で久坂も心苦しい。
話を聞いていた母の滝がそっと金を差し出した。父、百合之助の本棚の奥に眠ってあった本を売ったのだという。また金が入れば買い戻せばええんや、そういって笑う滝。
文「男の人って、どうしてああ遠くばかり見て、日々の暮らしに疎いんでしょう」
杉家の女達は結託しはじめる。亀太郎の営む魚屋のフネに声をかけて、売れ残った魚をかまぼこにして売るという。かまぼこなら日持ちもする。亀太郎から借りた金を考慮し、売上金は分配しその一部を久坂たちに渡した。伏見要駕策で野山獄からやっと出てきて萩から遠く離れた村で安泰の仕事を見つけた入江九一も、仕事をきっぱりとやめて京へ行くという。徐々に心を締め付けられていく亀太郎。
長井雅楽を討て!亀太郎の最後
京に潜伏する塾生たちは長井雅楽の動向を探った。そこに姿を表したのは、なんと干物を持った亀太郎。塾生勢揃いで祝杯をあげる。しかし、その日の深夜、亀太郎はその場から姿を消した。茶屋から出てきた長井雅楽を待ち伏せしていた亀太郎は、一人短刀で襲いかかった。
返り討ちにあった。
久坂たちが駆けつけたときには既に虫の息で、最後は自ら短刀を腹に刺して果てたという。伊之助から事情を聞いた文は、亀太郎が京へ行っていることすら知らず絶句。その後久坂玄瑞は一件の関与を疑われて京の寺にて謹慎の身となる。しかし、亡き寅次郎が乗り移ったかのごとく筆を走らせ、建白書を書き上げる。
この久坂玄瑞が、長州を背負って立つ覚悟にございます。
女達の幕末
異国へ旅立ち、1人残された高杉の妻、雅。最愛の息子、亀太郎を亡くしたフネ。尊王攘夷運動の筆頭にたとうとしている久坂玄瑞の妻、文。同じく、入江九一の妹、ふさ。そして、杉家の女達。武士の嫁として、夫の名誉、死、いかなるも覚悟せよという教えはむなしくも重く彼女たちにのしかかっていた。
女は見送るだけか?悲報を待つだけか?
ただひたすら家で待つだけなのか?
私達にも、やれることがあるんじゃないか?
やんちゃだった雅も、ようやく女達の仲間に入った。そして、生意気な笑顔でこう文に申し付ける。
「お文、友だちにしてやってもええですわよ」
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