湊かなえ原作NのためにのNとは結局誰だったのか

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 Nって結局誰だったのか…。Nのためにの原作をお読みになった方からすると、おそらくこの質問は愚問に聞こえるはずです。だって最後まで原作をお読みになった方であれば、このNが特定の誰を指しているものではなく、この作品全体のテーマに過ぎないものだと知っているからです。

 

 

それぞのNがそれぞれNのために

まぁこの作品のキモとしては、登場人物の名前に”N”というイニシャルが付いているということ。

 

杉下希美・・・Nozomi Sugishita

安藤 望・・・Nozomu Ando

成瀬慎司・・・Shinji Naruse

西崎真人・・・Masato Nishizaki

野口貴洋・・・Takahiro Noguchi

野口奈央子・・・Naoko Noguchi

 

解釈は色々可能ですが、個人的には”特定の人物にとってのN”は誰か?というよりも、それが複雑に絡み合っているとも考えられます。例えば、杉下希美にとっての”N”というのは特定の誰か、というと安藤望や成瀬慎司がまず思い浮かびます。

しかし、もう少し枠を広げてみると西崎のために犠牲を払ったのはもちろん、野口のために行った行動もあれば、奈央子のためにとった行動もあるでしょう。究極を言えば、野バラ荘の家主のおじいちゃん(野原のN)のためにとった行動だって、「Nのために」と解釈が可能です。

西崎にとっても、成瀬慎司だって同じです。杉下希美のための部分もあるし、奈央子のためにの部分もあるでしょう(大なり小なり)

だから登場人物にとってのNとはたった1人ではなく、この物語に登場する”N”たちのため少なからずとった行動全てが”Nのために”と解釈をすることが可能ではないでしょうか。

 

狭い範囲で見るか、大きい半で見るかによって”N”に含まれる人物は変わる

とはいえ、細かい部分では意見が分かれやすいのもこのポイントでしょう。誰々のために、という摂った行動の大きさやわかりやすさ、物語の中での重要度でみると、特定の人物にとっての”N”に誰が含まれるのかは解釈が少々異なるかもしれません。

例えば、杉下希美にとっての”N”に成瀬慎司が入るのはわかるけど、奈央子は入らないんじゃないか?とか。あるいは西崎真人にとってのNは奈央子だけであって、成瀬慎司とかは関係ないんじゃないの?とか。

これはどっちが正解でも不正解でもないと思っていて、要は狭い所に注目するか全体を俯瞰で見るかの違いでしかないでしょう。特定の人物にとってのNという対象の大きさはそれぞれに異なります。

しかし、存在の大きさは異なっていても、結局NはNであることに違いはないでしょう。だから犠牲の大きいものもあれば小さいものもある。それがもつれた糸のように複雑に絡み合った結果起きた事件というのが私の解釈です。

>>「nのために」の結末・病気と余命の解釈をネタバレ解説

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