大学進学や高校進学の際に奨学金を借りている人は知っておくべき情報です。奨学金の借り入れはその額がどれほど大きくてもクレジットカードの審査には全く影響しません。ただ、その支払で遅延や延滞、滞納がある場合は審査に影響します。
これまでは奨学金の返済とクレジットカードの審査などには影響しないと言われてきましたが、日本学生支援機構が返済の滞納に頭を悩まし、信用情報機関に加盟したことでその支払がきちんときろくされるようになりました。
奨学金の返済とクレジットカードの審査の関係
奨学金を提供する日本学生支援機構、通称日学は長年その返済の延滞に悩まされていました。決して安くはない金額を学業のために支援していたわけですが、借り入れしたにも関わらず返済が滞っている人が多く未払い問題が表面化していました。
その日学が平成20年、2008年に信用情報機関に加盟することになりました。信用情報機関というのは各個人のクレジットカードや消費者金融をはじめ、車のローンや住宅ローンなどの借り入れとその返済を事細かに記録する情報機関のことを指します。
事業融資や奨学金はその対象項目には含まれていませんでしたが、条件付きで奨学金の返済記録もそこに記録されることになったのです。
事故情報として記録されるのは三か月以上延滞が続いた場合のみ
返済の滞納や遅延に関してその頻度や期間は事故情報として信用情報に記録されます。奨学金の場合、その返済の滞納が3ヶ月以上続いた場合のみ事故情報として記録されることになりました。また、奨学金を全額完済していたとしても、もし延滞をしていれば完済日からの5年間、滞納の記録が個人の信用情報に記録され続けることになります。
クレジットカードや消費者金融の場合は1日でも返済が遅れれば事故情報として記録されるので、それに比べればかなり基準が緩くなっています。奨学金は支払いが滞り、返済が行われなければ督促の対象となり、最悪の場合は裁判所から差し押さえなどの強制執行となります。油断をしていると笑えない状況を招きますので、注意しましょう。
奨学金滞納はクレジットカードだけでなく住宅ローンにも影響が出る
これまではクレジットカードだけでなく住宅ローンにおいても奨学金の有無は審査対象にはなっていませんでした。しかし日学が信用情報機関に加盟をしたことで、3ヶ月以上の支払い滞納になればこれらに影響が出ることは避けられません。
一時的にまぁいいかという軽い気持ちで滞納を続けていると将来のローンやクレジットカード審査にも影響が出てしまいますから油断は禁物です。借りたお金はしっかり返す。奨学金であれど金融商品と同じ、言い方を変えれば借金と同じですので、返済は滞り無く行えるよう計画を組んでおくことが必要不可欠です。