お金の不安というのは、いつになっても、いくらあってもなかなか消えません。先息不透明なこの時代、お金がなくて将来が不安で心配で仕方ないという人は多いと思います。
私も、この先のお金のことはもちろん心配なのですが、ふと「不安や心配が現実に起こっていないのに、なぜ今こんなに不安で仕方ないんだろう」とか「いつまでにどれぐらい貯金があれば不安が消えるんだろう」と疑問に思っていました。
そこでお金の勉強やライフプラン、マネープランをこの際しっかり勉強してみよう、ということでお金関係の本を読み漁ったところ、なんとなくではありますが、「将来のお金の不安と心配への対処の仕方」が見えてきました。
目次
将来のお金のことが不安で心配…いつまでにいくらの貯金があれば大丈夫なのか?
昔誰かから聞いた言葉があります。「人間が不安(不快)に感じることは大きく分けて二つしかない。過去の事と、未来の事。そして、過去のことは既に過ぎ去ったことで今の自分ではどうあがいても変えようがない。未来のことは現実としてまだ起こっていないことで、今から自分自身の努力によって対処できることだ」と。
将来のお金の事というのは、当然未来の事です。
今現時点で何歳なのかにもよりますが、今からしっかり計画を立てて、対処するために行動していけばいいのですから、ただただ漠然と不安がっているだけでなく、まずは「どうすれば不安に対処できるか、そのために何をしなければいけないか」を前向きに考えることが必要ですよね。
将来のお金を”見える化”して数値化!シンプルに整理して計画を立てる重要性
お金の勉強の一環として読んだ、「人生の値段 ~ゼロからはじめて必要なお金をつくる本~」という本には、こう書かれていました。
先が見えなくて不安なのは、将来の収入やお金のことが見えないことが大きな理由の一つになります。何にいくら必要なのか。貯金はいくらあれば安心なのか。逆に、いくら足りないのか。いつまでにお金を用意すればいいのか。
「人生の値段 ~ゼロからはじめて必要なお金をつくる本~(大和書房)」P70 より引用
そして、
将来いくら必要なのか。ゴールが見えていれば、自分なりにルートを選ぶことができます。お金の将来を”見える化”する。
「人生の値段 ~ゼロからはじめて必要なお金をつくる本~」P71より引用
確かに、その通りですね。
漠然とした形のない不安といつまでも使いたくなければ、いつまでにどれぐらい必要で、そのためにいくら足りなくて、それを貯めるために月々いくら貯金していくか…をシンプルに整理して”見える化”すれば、今から自分がやるべき月々のお金のやりくりが見えてきます。
自分の人生に必要なお金を算出する方法
「人生の値段 ~ゼロからはじめて必要なお金をつくる本~」という本では、「お金のゴールを決める4ステップ」として、以下の内容がかかれていました。
- ステップ1 何のためにいくら必要か(目標額)
- ステップ2 いま手元にいくらあるか(純資産)
- ステップ3 いつまでに必要なのか(期間)
- ステップ4 いくら貯蓄できるか
「人生の値段 ~ゼロからはじめて必要なお金をつくる本~」p75より引用
もっと具体的な数字に落とし込むやり方は本に譲りますが、目標額の決め方、公的年金の支給額、純資産の計算の仕方、マイホームか賃貸かなど詳しい算出内容が掲載されています。
私の場合、かなりの余裕を持って60歳で約3,500万円(最低2500万円)が目標額で、期間は約30年(長くて35年)。手元にあるお金を整理していって、最終的に月々78,000円ほど貯金に回せて行ければ十分だと分かりました。
「78,000円とか無理じゃね!?」と不安になりますが、ボーナス月に10万ずつ、月々だと6万ちょっと。でも、これは余裕幅をかなり持たせた、いわゆる理想額(笑)
現実的な目論見は65歳で2,500万円。なので最低でも月々2~3万、ボーナス月に5万円~を貯金、年間55万貯金に回して35年頑張れば、まぁなんとかなるかな、という感じ。
漠然とした不安でも、具体化してみるとこれならなんとかできそうですよね。(毎年の豪勢な旅行とかはちょっと無理そうだけど…)
マイホームの頭金、住宅ローン、教育資金、保険なども考慮
この金額は65歳時点での理想貯金額を貯めるための私が計画した貯金額ですが、その間で必要になるマイホームの購入と住宅ローン、子供を持つなら教育資金、医療・生命保険など、これ以外に必要なお金は計算に入れていません。独身の方だと結婚資金とかもいりますね。
そのため、どうしても「足りない!」という事態に陥りますが、年齢によっては足りない人も多く出てきます。今若い人なら、結婚の際に親の援助があるかもしれません。
それでも厳しそうな展望であれば、その不足分を「資産運用」という形で地道に増やしていく方法が現実的。さきほど紹介した「人生の値段」で具体的な内容が紹介されていました。
投資というとギャンブルや博打、ハイリスクなイメージがつきまといますが、金融分野に詳しい人の話を聞く限り、「リスクを恐れすぎることが最も大きなリスク」だそうです。そうはいっても、投資かぁ…って感じでしょ。
投資というと難しそうでハイリスクなイメージだけど…
色んなお金関係の本を読んでいくと、投資にもやり方がいろいろあって、ハイリスクな方法もあればローリスクな方法もあります。知識がない分、ただ単にイメージだけで敬遠していたのかな、と率直に思いました。確かにリスクはあるけど、専門家の本を読む限り、恐れおののくようなものではなさそうです。
それらを自分でしっかり知識を詰め込んで勉強して、自分の頭で考えて判断できるようになることが一種の自己投資。それが巡り巡って、自分の将来のお金の不安を軽減してくれる最大の武器になってきます、という話をよく聞きます。
例えば、運用のプロにお任せし、いろんなジャンルの投資銘柄を組み合わせて投資してくれ、そこで出た利益幅に応じて手数料を支払う投資信託。長期保有を念頭に置いた株式投資、社債、国債、不動産投資、金(きん)など、ありとあらゆる投資方法と、投資のスタンスがあります。
それを自分の目的と種になるお金に応じたやり方を選んでいきしましょう、ということです。毎月少しづつでもいいから投資に積み立てていくことが、20年後、30年後に大きな差になってくるということ。
それは、私が知らなかっただけで、世間では否定しようのない事実でした。しかもその差は数百万以上の単位で出てくるのですから、恐ろしい。
投資に関して良いイメージがなかったけれど、それももう古いのかも
私も今まで投資なんて考えてなかったし、博打に近いリスクに晒すぐらいなら大事に取っておいた方がいいという、保守派でした。でも、ここ最近お金の勉強をしっかり始めるようになってから、この考えが変わってきています。
リスクはあるのは承知、それを受け入れて、自分でしっかり勉強して、自分の目的に合う投資方法を自分の頭で考えて自分で判断できる力があったほうが、長い目で見た時に将来のお金の不安は軽減できる気がします。
なぜなら、将来のお金の不安というのは、漠然とし過ぎていて形がないものです。でもそれに自分から積極的に動いて行動し続けるほうが、対処できる。何もしなければ、不安に駆られるづけるだけですからね。
投資のスタートは慎重に、そしてリスクを軽減できるのは自分の知識と経験
もちろん、今すぐ何も考えずに始めるつもりはなくて、自分が納得いくまでしっかり勉強して、色んなところの金融商品を見比べて、納得のいく自己決定が出来るレベルまで持って行かないといけませんが。
こう考えると、何か自分の未来を自分の手で、自分の努力で築き上げられるのなら、ずいぶん気が楽になってきます。
あと、何も投資こそが正解というのではなく、貯金だけで十分間に合わせられそう、投資は今のところ自分には必要ないと思う方は、そのままのスタンスで大丈夫。最終的には、自分の状況に合わせて最適な方法を自分で決めることなので、他人がとやかく言うことではありません。
私の場合は、どうせなら人生経験にもなりそうだし、勉強が嫌いじゃないので、せっかくなら問題なくリカバリー出来る範囲で投資に挑戦してみようかな、と現時点では考えています。