WOWOWで10月から放送が開始される、池井戸潤さん原作のドラマ「株価暴落」。半沢直樹の大ヒットで時の人となった人気作家の池井戸潤さんが書き下ろした、またも銀行を舞台にした作品です。
書籍のPR文には「金融エンタテイメント」とありますが、読了後はちょっと印象が違いました。ミステリーでもありませんし、金融を舞台にした企業ドラマと括るのもちょっと違う。企業ドラマと刑事もの、サスペンスやミステリー要素も加えたエンタメ性あふれる作品だと思います。
池井戸潤原作・株価暴落のあらすじネタバレ
経営破たんが懸念される一風堂の資金融資と支援を行っている白水銀行。株価暴落はその一風堂で起きた爆破予告事件をめぐるお話です。まず簡単に大筋のあらすじをご紹介しましょう。
大手スーパー一風堂の経営再建と爆破事件をめぐる金融犯罪
一風堂で起きた爆破予告事件。犯人の犯行声明には一風堂への恨みと制裁を匂わせる文章が書かれており、過去に一風堂により苦汁を飲まされた人物による犯行が疑われた。それに伴い、警察だけでなく銀行内でも調査が開始され、ある一人の人物にたどり着く。
過去に一風堂の出店に反対運動を巻き起こすも後に倒産、経営者が自殺しその嫁も間もなく病死した。一風堂への恨みを公言していた一人息子、犬鳴黄。彼の犯行を疑う警察と、事情を調べ上げた坂東(織田裕二)は事の真相に迫ろうとする。
銀行内では会長に退くも実質的な経営のかじを取るカリスマ・風間とそれを支援しようとする二戸(高嶋政伸)率いる、一風堂支援派と経営再建の目途が立たないと考える坂東中心の支援融資打ち切り派の熾烈な争いが続く。
一風堂内でも経営陣を解任しようとするクーデターを起こそうとするもの、犬鳴黄の逃走劇とそれをおびき寄せようと躍起になる警察、そしてその周囲にいる人々が裏で繋がる不可解な人間関係…。それら各々の背景が徐々に明るみに出ていく。
株価暴落のあらすじで重要になるメイントピック
あらすじやストーリーの進行に伴い、その時その時のメイントピックは移り変わっていきますが、その中心となるのは主に以下の6つでしょうか。
- 白水銀行による一風堂への経営再建をめぐる銀行内の対立
- 一風堂と安岡商店と白水銀行の過去の関係
- 一風堂で度々起きた爆破予告事件の犯人捜しと容疑者・犬鳴黄の逃走劇
- 一風堂内部の経営陣による闘争
- 滝田刑事と犬鳴黄と山崎信夫の関係
- 爆破事件の真犯人の動機とその周囲に紛れる金融犯罪
この中でも1.と3.はあらすじの大部分にかかわってくる超重要部分。そして最後に爆破予告事件の犯人が逮捕され、それに伴い芋づる式に周囲にいる人物たちの関わりと金融犯罪が明るみに出ていくことになります。