大河ドラマ「花燃ゆ」の第14話「さらば青春」のあらすじです。前回の第13話「コレラと爆弾」の続き、放送は4月5日。
花燃ゆ・第14話「さらば青春」のあらすじネタバレ
第14話のメインテーマは井伊直弼による安政の大獄の始まりを契機にした周囲を巻き込んだ寅次郎の暴挙です。暴挙とは幕府老中の間部詮勝の暗殺を企てたこと。史実ではその旨を記した建白書を藩に提出し、しかもその中身は暗殺のための武器一式を用意していただきたいとまで書かれていました。あまりにも過激すぎる内容に、「狂」に一面が強く出た松陰は再び投獄されていくのです。
始まった井伊直弼の安政の大獄
尊王攘夷派、つまり朝廷の天皇に対する忠義を明確にし異国を打ち払う考えを持った急先鋒が梅田雲浜。幕府に刃向うものは全て捉えよ、という井伊直弼の命による梅田雲浜は幕府方の手先によって捕えられた。その場に居合わせた松下村塾の塾生である赤根も一緒にとらえられた後方面、久坂玄瑞は命からがらその場を抜け出し、江戸に逃げ帰った。
文はもとより、塾内に広がる不安の中で寅次郎は建白書を次々に提出した。その頃、寅次郎の同士である小田村伊之助も建白書を提出したが、受取人の周布政之助はその建白書を藩主毛利敬親に見せることなく自身の手元に留めていた。藩は幕府に対し歯向かわず恭順を示す一派が力をつけており、自分の書いた建白書が誰の心にも届いていないことを知って、寅次郎は心底失望する。
狂いだす寅次郎と塾生たち
藩が動かないのであれば、自分が動くしか無い。井伊直弼本人を狙うよりも、その手先に当たる老中間部詮勝こそ討つべし。ついに、寅次郎が動き出す。その宣言に志を元にした塾生が次々に賛同し、あっという間に血判書が出来上がった。過激なことをしでかしては塾を閉めることにもなりかねない、という話を聞いていた文は、その話を聞いて動揺を隠せない。
江戸から萩に戻ってきていた吉田稔麿は血判状を携えて周布政之助のもとに来ていた。松陰のために、忠義を尽くす。自分を説得するように周布政之助に願い出るが、今このときに幕府の老中を暗殺することが長州藩にとってどういう意味を持つのか、誰しもが理解していた。周布政之助は口を開、「吉田稔麿、お役を免じる!」と。
小役人として生きてきた稔麿は知っている。物事には順番とやり方がある、と。無茶だ。無茶すぎる。先生のやり方では世の中は変えられない。
寅次郎の暴挙と松下村塾の閉鎖
血判状の提出は塾生たちの運命も左右した。間部詮勝暗殺計画を聞いた家族は絶句し、父百合之助は寅次郎を殴りつける。涙を流して何度も何度も。
「お前はわしが思う通りの息子に育った。こんなに嬉しいことはない。だからこそ許すことはできんのじゃ。父を殺してから行け!」
杉家はまたも寅次郎の暴挙で混乱に陥ってしまった。そのとき、小田村伊之助が姿を見せる。そして、無常の宣告をする。
「松下村塾は藩命により閉鎖となります。そして、若者を扇動した罪で吉田寅次郎を今一度野山獄へつなぎます」
吉田稔麿と寅次郎の絶交
野山獄へつながれる当日、他の塾生とは足並みをそろえず吉田稔麿は姿を見せなかった。心配した寅次郎は吉田稔麿の家に行き、さよならを告げに来たと大きな声で稔麿に話しかける。しかし、玄関の戸は開かない。
しばらくの沈黙の後、稔麿の涙声が寅次郎の耳に届いた。
「会えません。もう、先生に教えを請うことはありません。いままで、ありがとうございました」
>> 第15話「塾を守れ!」へ続く
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