NHKのBSプレミアムでドラマ化されることになった、「僕の妻と結婚してください」。タイトルからして全く意味がよくわからないのですが、思った以上に感動できる、笑いあり感動ありのテレビ業界に生きる一人の男の物語です。
小説を実際に読んでみての感想は、最後の最後でやっぱり感動させられた、という一言に尽きます。文体も非常に読みやすくリズムとテンポが非常によくてスラスラと読めました。中学生の読書感想文にもいいぐらいの読みやすさだと思います。
今回、ウッチャンこと内村光良さんが主演でドラマ化が決定しています。ウッチャンのとってもコミカルな演技で感動溢れるいいドラマになるんじゃないかなぁと思います。
目次
NHKドラマ・ボクの妻と結婚してください。の簡易あらすじと結末をちょっと紹介
この原作小説は「すい臓がんで余命半年を宣告された売れっ子放送作家が妻と息子のために、未来の夫を探しながら最期を迎える」という話です。
作品のあらすじはいつものように、細かいエピソードは省いて骨格部分のみを紹介します。小説の見どころはやはり結末部分にあるのですが、サラッと少しだけネタバレしていますのでご注意ください。サラッと少しだけというのは、なぜそうなったのかという細かいところはドラマなり小説で確認する楽しみを残しつつネタバレするというスタンスでいこうとおもいます。
全部が全部書いてしまうとさすがに制作側にも申し訳ないので、どうしても知りたい方は是非ドラマか小説をチェックしましょう!原作小説の構成は全7章+エピローグ。エピローグはその後の話と解説になりますが、これらの構成を基準としてあらすじを紹介していきます。
第一章「妻になんて言おう」
すい臓がんで余命半年の宣告を受けた三村修治45歳。バラエティを担当する売れっ子放送作家で、妻と小学5年生の息子を持つ父。余命の事をどう家族に伝えるべきか悩んでいたが、持ち前の明るさで余命期間を楽しみに変える為、番組になぞらえて企画を練ることを決意。
自分が死んでからも妻と息子が笑って過ごせるような企画を考え始める。
第二章「妻のための企画を思いつく」
ひょんなことから婚活の広告看板が目に入る。そうだ、妻と息子をこれから幸せにしてくれる男性を自分が探すのはどうか。妻の再婚相手を探す。馬鹿げている、馬鹿げているが、面白い。
そうと決まればさっそく書店に行って大量の本を購入し、気に入った本の著者に会いに行く。ペンネームで正体を隠していた知り合いの売れない芸人に驚愕しながらも、身になるアドバイスを参考。混獲事情に詳しそうな仕事仲間の協力を得て、ついに婚活パーティーに潜入することに成功する。
第三章「妻の代わりに婚活をしよう」
三村修治は婚活パーティーに乗り込んだり、芸人の中で夫にふさわしそうな人を探したり、妻のための婚活に精を出すがうまくゆかない。余命が刻々と迫り、残された日数は70日を切る。
第四章「妻にふさわしい相手とは」
仕事仲間の紹介で婚活事務所を経営する女性と知り合う。実はその女性、三村と顔見知りでそんな事業を経営しているなどは一切知らなかった。その女性には、余命の事、婚活の目的(妻のためにふさわしい再婚相手を探す)を洗いざらい告白。相手は動揺しつつも協力を約束し、三村は妻に理想の相手を聞き出そうと躍起になる。
そんな中、三村は22年間続けてきた放送作家という仕事を引退することを決意する。
第五章「妻のお見合い相手が見つかった」
婚活事務所の女社長から、インテリア販売会社の社長の伊東という男性を紹介される。三村は事務所の社員でアドバイザーになりすまし、伊東という人間を見極めに入る。
何度も何度も伊東と会っては話を聞いて、確認事項を詰めていく。そして、最終的に下した結論はこの男性以上に妻に見合う男はいない、というものであった。
第六章「妻と別れよう」
妻の彩子が再婚をする為には、自分と離婚しなければいけないと考えた三村。猿芝居のような話だが、知り合いのアイドルに頼み込んで仲睦まじく歩く姿を妻に目撃させて、離婚する作戦に入る。妻は当然激怒し、家を出ていく。しかし、翌日にはワイドショーでそのことが大きく騒がれたことで目論見が外れ、伊東にも嘘を見破られ、三村はついに窮地に。
妻には病気のことに勘づき始めていたようで、ついに観念して全て白状した。そして、お見合いをしろと迫る。当然動揺と怒りを通り越して呆れかえる妻。自分の余命はただ周囲の人間を気付つけてきただけなのか、お見合いの日程と余命が迫る中、伊東と妻からお見合いの承諾の知らせが入る。
第七章「ボクの妻と結婚してください」
伊東と妻の彩子の見合いが行われ、順調に事が進んでいく。3人のデートが義務付けられていたが、徐々に二人で過ごす時間も増えているようで寂しさの中に安ど感も持っていた三村。
余命一週間前、ついに入院。意識がもうろうとする中、妻は涙を流しながらも明るく離婚届と婚姻届を三村に見せる。妻の再婚相手を探している間は、死の恐怖と病気の苦しみの一歳から解放された。これで安心してあの世に逝ける。三村修治は静かに息を引き取った。
三村修治の葬儀にはテレビ関係者や仕事仲間が集結。その中心には伊東と修治の妻・彩子。二人は修治にどらだけの感謝をしているかを皆の前で涙を流しつつも充実の表情で述べる。くだらないけどおもしろいことが大好きだった放送作家の妻として、最後の役目は果たせたと思います。ドッキリ、大成功!(涙)